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土地の買い方・建物の建て方・ローンの組み方・家を売る時 |
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■ 家を建てる・・・ |
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■ 高気密・高断熱は快適? ■ 地震に強い尺度!偏心率 ■ 欠陥住宅は見抜けるか?
高気密・高断熱の家は冷暖房の効率が上がるので冷暖房費が節約でき、断熱化によって家の中の温度が均一になるためヒートショックを解消し、さらに結露がおこらないことでダニ・カビの発生も防ぐのでアレルギーにも効果的。 ・・・なんて、高断熱系の宣伝には良いことずくめの文面が多いですよね。 まあ、住宅の広告で悪いところなんて書いていないのはあたりまえですが・・・。
さて、高気密・高断熱住宅ってどういうものかというと、断熱効果のすぐれた材料を使用して気密化をはかった家のことです。 簡単に想像しやすく言うと家の魔法瓶化です。 そう、家を密封してしまうんです。 ですから冷房や暖房をかけるとその温度が長時間保たれ、外気と家の内部が遮断されていますので結露もおこりにくいのです。
エアコンを室内設定温度にしておくと、すぐ設定温度からはずれてゴーって起動しますよね、あれが少ないんです。 ですから真冬でも家の中では、Tシャツ・短パンで暮らせます。
ただし注意して欲しいのは、建築する業者の施工能力次第で性能が全然違ってくることです。 とくに開口部である窓などの施工方法や製品の選定をきちんとしてないと、気密性がおちてしまいます。 当然、製品の性能によって価格も違ってきます。
この業者は安い、こちらは高いと値段でいちがいに言えないのです。 施工能力の優劣での、性能のばらつきをなくす為にほとんどの業者は気密工事が済んだ後気密測定をおこなうのですが、中には施主さんの要望がない限り測定をしない業者もあります。
もちろん、施工業者はマニュアル通りだから大丈夫だと言うでしょうがわかりません。 この気密測定の検査では、建物にどの程度隙間があるかを測定していきます。
コンマ以下の違いは体感ではわからないとは思いますが。 高気密・高断熱には内断熱・外断熱、そしてそれにいろいろ工夫した工法を取り入れたものなどがあるのですが、一般住宅の場合外断熱工法が知名度も高くてみなさんもご存知かと思います。 これは、家の外側からすっぽりと断熱してしまう工法です。 これだけ聞いて「すばらしい家じゃないか、よし、それにしよう」と、安易にとびつかないでください。
高気密の家では、何より換気が問題になります。 気密性が高いということは空気を入れ替えないとどんどん汚れていってしまうんですね。
大人で1時間あたり約17リットルの二酸化炭素を出しているといわれています。 その上、タバコなど吸おうものなら・・・、換気してないと大変です。 ましてファンヒーター・ガスコンロなんて使うと、どんどん空気は汚れます。
それと、その吸気と排気のダクト、新しいうちは心配ないでしょうけれど長年のあいだにダクトが劣化した時のメンテナンス、ダクトの中部でのダニやカビの発生など不安はあります。 また、すっぽりと全体を覆うということは、建材やシロアリ駆除材・構造材の防腐材など揮発してきた時に全部家の中にこもります。
けれども「材料をすべて自然素材で」ということになるとコストがどんと上がってしまいます。 しかし、施主さんの建築する地域や場所の都合上、こういった断熱工法で建築された方が良い場合もあります。
また、いらないストレスを貯めない分健康にも良いとは思います。 温暖な気候で敷地もあり、自然の陽も風もたっぷり入る建築地にはあまり必要ないでしょう。 今後、材料の問題・メンテナンスの問題・コストの問題、これらの不安をクリアすると爆発的に建築棟数も増えるでしょうけれど、まだまだそこまで追いついていません。
でもこの先、住環境が悪くなればなるほど普及していくと思います。・・・あまり喜べないかもしれませんが。 それよりも人間の体がおかしくなってしまわないのかの方が、私は気になります。 外より家の中のほうが快適だからって外に出なくなったりすると、季節感などの自然を体感するという、人が本来持っているはずの感性や情緒はどうなるのでしょうか。
夏は暑い、冬は寒い、今日は少しましだ、この場所は涼しい風が通る、何故?なんて日々の中で見つけることもなくなるのかもしれません。 ただでさえ塾・TV・ゲームばかりで外で遊ばなくなった子供たちはどうなるのでしょうか?
そのうち人間も、自然環境に順応できなくなったりして、すべてが天然という名ばかりの人工物になってしまうのかなぁ・・・。
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